身体– tag –
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可搬する輪郭
自分の輪郭は、壁ではなく扉なのかもしれない。人との出会いによって形を変えながら、それでも失いたくない自分を持ち続ける。境界と変化の関係。 -
きょうがまだ帰ってこない
昨日のことは全部覚えている。でも、そこにいた自分だけが少し遠い。写真、レシート、木陰、ひぐらし、右手の感触。残されたものを辿りながら、昨日という他人から自分へ帰っていく。 -
声とアルブメンのあいだ
人は、顔を見る前に、その人を知ってしまうことがある。声、呼吸、体温、匂い。身体から先にこぼれたものが、触れるより前に誰かの内側へ入り込んでいく。 -
プリンは四回目もそこにいた
身体はベッドにあるのに、意識だけが先へ歩いていく。朝、人、理想の一日。現実に追いつけない身体のそばで、それでも「人生を楽しみたい」という感覚だけが残っていた。 -
黒く湿った、誰のものでもないあいだ
学校へ向かう途中にあった、小さな庭のような場所。猫が眠り、虫が潜り、草が光を受けていた。やがて土地は工事で姿を変える。それでも、そこにいたものたちの時間は完全には消えなかった。 -
それから、手渡さなくなった
見ないようにするほど、覚えてしまう。彼女の手、その癖、触れた一瞬。距離を守ろうとするほど、二人の間には消せないものが増えていった。 -
空白の羽根の手触り
その夏、彼は冷蔵庫の麦茶をどこに置いたか思い出せなかった。身体は覚えていた。頭だけが遅れていた。小さな羽音とともに、失われたものの輪郭が静かに浮かび上がる。 -
腐敗する世界で、僕だけが土になれない。
人は死んだ後、どこへ行くのか。少年は祖父の死をきっかけに、身体が消えることと、存在が消えることは同じではないと知っていく。森の中で見つけた腐敗したものは、終わりではなく、別の生命へ渡る途中の姿だった。 -
一度も触れられなかった
触れた場所の熱は、やがて薄れていく。最後まで残ったのは、一度も触れられなかったところだった。触覚と距離、そのあいだに残る空白を描く短編。 -
十五歳一名分、三か月後まで
疲れた日は、語彙が減る。満腹になると、未来が遠ざかる。十五歳で自分の三か月後を食べた少女は、十七歳の夜、誰かの未来を入れた保冷箱を港へ運ぶ。 -
三年遅れの未読通知
出来事が終わる時刻と、身体がそれを終える時刻は一致しない。脚に残る歩いた距離、胃に残る食事の温度、閉じた画面の奥で続く思考。翌朝、身体は昨日の日付がついた反応を届けてくる。けれど左肩に届いたのは、覚えていない三年前の痛みだった。 -
今日を終える前に、部屋の光をひとつ減らす
夜になっても昼の明るさから抜け出せないときは、部屋の照明をひとつだけ消してみる。光を減らすことは、頭より遅れて今日を終える身体へ送る、小さな合図になる。 -
身体は記憶する
傷は、失われたものではなく、身体が通過した時間の記録なのかもしれない。皮膚の下にあるもの、言葉になる前の痛みや経験を、身体は静かに残し続けている。 -
晴れを、良い天気と呼べなくなった
雨が止んでも、自由に外へ出られる夏は戻らなかった。雨から暑さへ変わった一か月を、日本各地から大阪、山の近くの暮らしまでたどりながら記録する。晴れを、良い天気と呼べなくなった|雨から猛暑へ変わった夏の記録 -
過去の自分を糧にする。
「以前の自分に戻る」ことを目標にするのではなく、過去の自分を糧として生かす。変化した身体や感覚と向き合いながら、再構築と再設計を通して、今の自分に合った生き方を考えます。 -
記憶の残し方診断
同じ時間を過ごしても、記憶に残るものは人によって違う。12の場面から、あなたの記憶が選びやすい感覚と輪郭を見つめます。 -
静寂採集
いま聞こえる音、見えている光、身体の感覚、時間の流れ。約1分の観察で、この瞬間にあった静寂をひとつの記録として採集します。
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