Quiet Letter 12

やわらかな光が差す窓辺に、二脚の椅子と二つのカップが置かれた水彩画

体調の悪い人へ送る手紙。

最近、あなたが仕事のことを考えるだけでもしんどいと聞いてから、何を書けばいいのか迷っていました。

休んだ方がいい。

辞めてもいい。

もう少し続けてみてもいい。

そういう言葉やアドバイスは、どれも簡単に言えます。

けれど、そのあとを実際に生きるのは私ではありません。

先日、こんな言葉に出会いました。

「自分がやりたい事をやらなかったら、一体それは誰の人生なんだ?」

読んだとき、少し立ち止まりました。

朝、仕事へ行くかどうかを考える時間も、電車に乗るまでの時間も、会社へ着いてから帰るまでの時間も、帰ったあとに翌日のことを考える時間も。

私は、その一日を代わりに過ごすことができません。

だから、答えを決めるようなことは言いたくないと思いました。

それでも、何も言わずにいるのも違う気がしました。

調子が悪いときは、「どうしたい?」と聞かれることさえ、しんどいことがあると思います。

仕事へ行くのか。
休むのか。

お腹が空いたのか。
何を食べるのか。

これからどうするのか。

何かを選ばなければいけないことばかり増えていく。

その前に、今日をどう過ごすかだけでいっぱいの日もある。

私は、あなたの代わりに決めることはできません。

でも、決められない時間に付き合うことはできます。

話したくなったら聞く。

仕事と関係のない話をしたくなったら、そっちを話す。

何も話したくないなら、何も話さない。

返事がなくても、しばらく会えなくても、あなたが今どうしているのかを気にしていることまで、なくなるわけではありません。

何かを決めることに疲れているとき、すぐに答えを出す言葉より、ただそこに残っている言葉の方が必要なこともあるのだと思います。

だから今日は、何かを勧めるためではなく、

あなたのことを気にしている。

それだけを書いておきます。

またね。

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